ときどきの老い
13: 2011年2月号
睡眠・年寄り型
若いときは、ほんとうに宵っ張りでした。私は、小学校の頃から「早寝早起」ではなかった。その反対のタイプ、宵っ張りだった。
まあこれが先天的なことなのか、単に育った環境・習慣・躾の所為なのか、判然とはしませんが、長じてもずっと夜型だった私の自説は、人類の50%は朝型、残りの半分は夜型だ、というものでした。
皆さんご自身はどうでしょうか? 親しい周囲の方々はどうですか?
45歳くらいまで、私の就寝時間は12時過ぎ、それから枕頭の読書が始まり、スタンドの灯りを消すのはだいたい二時頃。徹夜麻雀をして遊ぶ。出だしは負けていても、夜明けの5時頃から、みんなが眠くなってから、が私の勝負時。
そんな夜型の私にとって、朝の6時は、まさに睡眠の一番深いとき、だから早起きがとても辛かった。
若いとき、がむしゃらに早起きの習慣をつけようと、早朝の牛乳配達をやったこともあるが、そのバイトが終わった瞬間もう夜型に後戻り。
な~に、何もムリすることなかった。いまやちゃんと「朝型」ですよ。そのきっかけは、どうも老眼、目の問題だったような気がする。
枕頭の読書時間が、50歳くらいを境にガクッと減った。目がもたない、という実感。それから数ページも読んでいないのに、ガクッと首が落ちるように眠りに入る。
就寝から就眠までの間が短縮するのと並行して、就寝時間そのものも早くなった。あれほどの宵っ張りだった私が、還暦過ぎると11時には寝ちゃう、まだ10時なのにダウン、なんてことがよくあるようになった。
さあそうすると、こんどは早朝に、早いときはなんと午前一時に目覚めてしまう。一時といえば、そろそろ寝ようか、という時刻だったんだぜ、つい数年前までは。
目の問題や排尿の話題は、こうした「老人徒然草」には欠かせない話題なので、項をあらためて書きますが、睡眠~早朝の目覚め、となれば、これはもう「おしっこ」です。実際に膀胱が満タンになっているかどうかの問題ではなくて、なにしろ排尿したいという痛切な尿意に起こされるわけです。
こうして、夜型だった私が、なんなく朝型に「チェンジ!」できたのですが、そりゃ努力も決意もなしに「なってしまった朝型」ですから、あまり誇れない。
ちょうど6時ころに目覚めたのなら、どうです、早起き、健康でしょ、みたいな顔をして、散歩でもすればいい。夜中の一時じゃどうすりゃいいのさ。